飛行機に乗ると、どのくらいマイルが貯まるのかな?
1回のフライトでどのくらいのマイルが貯まるのか、気になりますよね?
ANAのマイレージプログラムでは、フライトマイル、つまり飛行機に乗ってもらえるマイルは、搭乗する区間の距離と積算率で決まります。
基本的に目的地が遠ければ遠いほど多くのマイルがもらえますが、積算率が関係してくるので、ほんのちょっぴりややこしい。
そこで、本記事ではANA国内線のフライトマイル計算方法を、わかりやすく解説。
計算方法から見えてくる、陸マイラーにとってお得な航空券の買い方とは?
そんな疑問にも答えが出る内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
それでは、早速いきましょう。テイクオフ!!
ANA国内線のフライトマイル計算方法
ANA国内線のフライトマイル計算方法は、じつにシンプルです。
国内線フライトマイル = 搭乗する区間基本マイレージ × 運賃種別ごとの積算率
搭乗する区間基本マイレージに運賃種別ごとの積算率を掛けわせるだけ。
分かりやすいですね。
ですが、注意点も含め、もう少し詳しく見てみましょう。
搭乗する区間基本マイレージ
搭乗する区間基本マイレージは、読んで字の如く、搭乗する区間のマイル数です。
区間基本マイルは、マイレージチャートにより算出されます。
(参考)ANA国内線マイレージチャート
マイレージチャートとは区間ごとに定められたマイル数の一覧で、毎年秋にIATA(国際航空運送協会)より発行される「TPM(運賃計算に使用する区間距離)」を基準に、1月1日~12月31日の期間を通して適用されます。
参考までに、東京発着と代表的な空港の区間基本マイルは、下の表です。
区間 | 区間基本マイル |
---|---|
札幌 | 510 |
仙台 | 177 |
名古屋 | 193 |
大阪 | 280 |
広島 | 414 |
福岡 | 567 |
長崎 | 610 |
沖縄 | 984 |
宮古 | 1158 |
つぎに、運賃種別ごとの積算率を見てみましょう。
運賃種別ごとの積算率
最初にも書きましたが、運賃種別ごとの積算率は、フライトマイルの計算をほんのちょっぴりややこしくしています。
とはいえ、あくまでも”ほんのちょっぴり”です。
どういうことかと言うと、「購入した航空券の種類によって、区間基本マイルの反映率を変えますよ」という話なんですね。
航空券には、購入日や購入形態、搭乗路線によって様々な種類のチケットが存在し、同じ区間でも価格が異なります。
なので、安い航空券を買った人はあまりマイルがもらえず、高い価格の航空券を買った人ほど多くのマイルがもらえる。
これが、運賃種別ごとの積算率です。
ANAの国内線運賃別の積算率は、こちら。
区間基本マイレージに対する積算率 | 積算対象運賃 |
---|---|
150% | プレミアム運賃 プレミアム小児運賃 プレミアム障がい者割引運賃 ANA VALUE PREMIUM(Child) /ANA SUPER VALUE PREMIUM(Child) プレミアムBiz プレミアム@Biz プレミアムビジネスきっぷ |
125% | ANA VALUE PREMIUM 3 ANA SUPER VALUE PREMIUM 28 プレミアム株主優待割引運賃 プレミアム小児株主優待割引運賃 |
100% | ANA FLEX ビジネスきっぷ 小児運賃 障がい者割引運賃 介護割引 ANA VALUE (Child) /ANA SUPER VALUE(Child) 各種アイきっぷ プレミアム個人包括旅行割引運賃 Biz @Bizなど |
75% | ANA VALUE 1 ANA VALUE 3 ANA VALUE 7 ANA SUPER VALUE 21 ANA SUPER VALUE 28 ANA SUPER VALUE 45 ANA SUPER VALUE 55 ANA SUPER VALUE 75 ANA VALUE TRANSIT ANA VALUE TRANSIT 7 ANA VALUE TRANSIT 28 株主優待割引運賃 小児株主優待割引運賃 いっしょにマイル割(同行者) |
50% | 個人包括旅行運賃 個人包括旅行割引運賃 スマートU25 スマートシニア空割 ANA SUPER VALUE SALEなど |
ANA SUPER VALUEなど、早期割引で購入できる航空券は、割引価格で安く購入できる代わりに、積算率が75%と低く設定されています。
逆にプレミアクラスに乗ると、当然チケットの価格は高くなりますが、積算率は150%になるんです。
チケット代を抑えてもらえるマイルが少ないのを良しとするか、高いチケットを買ってたくさんマイルをもらうかは、悩ましい問題ですね。
この悩ましい問題については、のちほど考察したいと思います。
ちなみに、国際航空券で発券された日本国内線区間の場合は、積算率が異なりますので注意が必要です。
国内線区間ブッキングクラス | 積算率 |
---|---|
F | 150% |
上記以外 | 100% |
フライトマイル積算の注意点
フライトマイルの積算は、基本的に会員本人名義の搭乗分のみ対象となりますが、下記は対象外です。
- チャーター便
- 無償航空券
- 特典航空券
- 包括旅行割引運賃
(「搭乗券」または「ご搭乗案内」に搭乗された方の個人名が記載されていない場合) - 団体割引運賃
- 包括団体旅行運賃
- いっしょにマイル割(本人)
それから、楽器や絵など大型の機内持ち込み手荷物など、1人で同時に2席以上の座席を使用した場合も、マイル積算は1人分となります。
また、IBEXエアラインズ、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー、オリエンタルエアブリッジ、Peach、日本エアコミューター(JAC)、天草エアライン(AMX)が運航する日本国内のコードシェア便に搭乗の場合、ANA便名にて予約した搭乗分のみが対象です。
その他にも、公式HPでは下記注意点が提示されています。
- 遅延・欠航を含め、実際に搭乗しなかった場合、マイルは積算されません。
- 他のマイレージプログラムに重複して登録することはできません。
- 他社の仮カードで登録した場合も含み、一度マイレージプログラムに登録されたご利用分をANAマイレージクラブのマイルに移行することはできません。
またANAマイレージクラブに登録された利用分を他社のマイレージプログラムに移行することもできません。 - 搭乗日当日に空港にて予約便を変更したりアップグレードした場合、マイルが自動積算されない場合がありますので、マイル積算の確認ができるまで事後登録に必要な書類(「搭乗券」または「ご搭乗案内」原券)を必ず保管してください。
ーANA公式HP『積算条件』より一部改変
あとで「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、積算条件や注意点については、一通り目を通しておきましょう!
積算率から考えるお得な航空券の買い方
「チケット代を抑えて、もらえるマイルが少ない」か、「高いチケットを買って、たくさんマイルをもらう」かという悩ましい問題について、考察します。
比較するための事例として、人気の東京〜那覇便で考えてみましょう。
2022年10月20日(木)のANA463便での運賃と積算マイルは、下の表のようになります。(2022年8月25日時点)
運賃種類 | 運賃 | 積算マイル | 1マイルあたりの価格 |
---|---|---|---|
プレミアム運賃 | 64,510円 | 1,476 | 43.71円 |
ANA FLEX | 48,310円 | 984 | 49.10円 |
ANA SUPER VALUE 55 | 21,210円 | 738 | 28.74円 |
まずは、同じ便でもこれだけの価格差があることに驚きますね。
早期割引のお得さが際立っていますが、注目したいのが「1マイルあたりの価格」。
これは「1マイルもらうためにいくら払っているか」という価格ですが、ANA SUPER VALUE 55が28.74円で一番安い。
ということは、ANA SUPER VALUEなどの早期割引で買った方が、運賃はもちろん安いし、マイルが多くもらえるということなんです。
このことは、ANA SUPER VALUE 55を2倍にしてみると、よりはっきりと分かりやすいと思います。
往復分をANA SUPER VALUE 55で買ったとすると、運賃は42,420円、積算マイルは1,476マイルになります。
つまりANA FLEXの片道運賃(48,310円)よりも安くて、マイル(984マイル)が多くもらえますし、片道のプレミアム運賃(64,510円)よりもかなり安い運賃で同じマイル(1,476マイル)がもらえるんです。
こうやって検証してみると、一目瞭然ですね。
なので、下記のような考えは今すぐ改めましょう。
- プレミアム運賃は、積算率150%でたくさんマイルがもらえるので羨ましい
- ANA SUPER VALUEなどの早期割引チケットは、積算率75%なので損だ
結論です。
価格が安い上に積算マイルもたくさんもらえるので、ANA SUPER VALUEなどの早期割引で買うのが、お得な航空券の買い方です。
まとめ:ANAのフライトマイル計算はシンプル。早期割引でお得に買って、たくさんマイルを貯めよう!
最後に、もう一度まとめます。
ANA国内線のフライトマイル計算方法は、シンプルです。
国内線フライトマイル = 搭乗する区間基本マイレージ × 運賃種別ごとの積算率
搭乗する区間基本マイレージに運賃種別ごとの積算率を掛けわせるだけ。
積算率は、購入した航空券の種類によって、区間基本マイルの反映率が変動します。
安い航空券を買った人はあまりマイルがもらえず、高い価格の航空券を買った人ほど多くのマイルがもらえるようになっています。
マイルの積算条件や注意点もありますので、一度、一通り目を通しておきましょう!
航空券の運賃と積算マイルの関係について、東京〜那覇便を事例に比較してみると、下の表のようになります。
運賃種類 | 運賃 | 積算マイル | 1マイルあたりの価格 |
---|---|---|---|
プレミアム運賃 | 64,510円 | 1,476 | 43.71円 |
ANA FLEX | 48,310円 | 984 | 49.10円 |
ANA SUPER VALUE 55 | 21,210円 | 738 | 28.74円 |
早期割引運賃のお得さが際立っていますが、注目したいのが「1マイルあたりの価格」。
「1マイルもらうためにいくら払っているか」という価格は、ANA SUPER VALUE 55が28.74円で一番安いです。
なので、チケット価格が安い上に積算マイルもたくさんもらえます。
ということで、お得な航空券の買い方は、ANA SUPER VALUEなどの早期割引で買うです。
早期割引でお得に買って、たくさん飛行機に乗って、たくさんマイルを貯めましょう!
ちなみに、マイルは飛行機に乗らなくても大量に貯めることができます。
実際に僕は、2年間で16万マイルを貯めました。
その方法、やり方については、ぜひ下の2つの記事で確認してみてくださいね。